お知らせ・トピックス
NEWS/TOPICS
2025年10月から最低賃金が過去最高額に引き上げへ
2025/08/14情報発信
2025年8月14日、第71回中央最低賃金審議会が開かれ、2025年度(令和7年度)の地域別最低賃金の引き上げ目安が発表されました。
今回の引き上げ額は、1978年(昭和53年)にこの制度が始まって以来、過去最大となる見込みです。
そこでこの記事では、今回の改定内容や引き上げの理由、労働者と企業の意見、そして今後の流れまで、わかりやすくまとめます!

1.今回の改定内容
都道府県は経済の状況に応じて3つのランクに分けられ、それぞれ以下の額が上がります。

注目は、Cランクの方がA・Bランクより1円高い点ですが、これは物価や賃金の伸びが比較的高い地域への配慮になります。
この目安通りになると、全国平均は1,118円となり、昨年度より63円(6.0%)上がり、最高額と最低額の差が少し縮まって地域間の格差がやや改善する形です。
2.なぜ過去最大の引き上げなのか?

最低賃金は、「生活費」「賃金水準」「企業の支払能力」という3つの視点から決まります。
今回特に大きく影響したのは、以下の3つです。
(1)生活費が上がり続けている
特に食料品やエネルギーなどの生活必需品の価格上昇が顕著であり、「食料」は平均6.4%、「1か月に1回程度購入する品目(電気代・通信料など)」は平均6.7%と高水準で推移していて、最低賃金近傍で働く労働者の家計に直接的な影響を与え、購買力を押し下げています。
(2)賃上げが全国的に進んでいる
2024年の春闘(労働組合が毎年春に行う、賃上げ要求を中心とする闘争)では、賃上げ率は5.25%となり、特に中小企業では4.65%という高い水準を達成しました。
経団連の調査でも、大手企業の賃上げ率が5.38%、中小企業が4.35%と、ほぼ同様の傾向が見られ、賃上げが広範囲に及んでいることがわかります。
とはいえ、国際的に比較するとまだ改善の余地がある状態であり、OECD(経済協力開発機構)のデータによると、日本の最低賃金は賃金中央値の46.8%に留まっていて、多くの先進国と比較して低い水準です。
(3)企業の業績回復と課題
企業利益や従業員一人当たり付加価値額は改善傾向にあり、全体の景気は上向いています。
しかし、大企業と中小企業の間には依然として利益率や賃上げ原資の確保に差があり、「二極分離」の状態が続いています。
このため政府は、業務改善助成金やキャリアアップ助成金などの各種助成金制度の充実、価格転嫁・取引適正化の徹底、生産性向上の支援といった施策を通じて、中小企業の賃上げを後押しする方針を示しています。
3.最低賃金のこれまでの推移
日本の最低賃金は、近年継続的に、そして力強く引き上げられてきました。
特にここ数年は物価上昇の影響もあり、大幅な引き上げが続いているのは前述の通りです。

※2024年度:1,055円(+51円、当時過去最高)、2025年度目安:+63円(史上最大)
4.労働者と企業、それぞれの意見

最低賃金の引き上げは、私たちの暮らしに直結する重要なテーマです。
毎年、労働者と企業の双方の代表者が集まり、最低賃金について議論が交わされています。
4-1.労働者側の声…「生活水準の向上を目指して」
労働者側は、働き手の生活を守るために、最低賃金の大幅な引き上げを強く求めています。
- 全都道府県で時給1,000円以上:どこに住んでいても一定水準の生活を送れるよう、全国一律で最低賃金を1,000円以上にすべき。
- 賃金中央値の6割を中期目標に:全国の賃金中央値の60%を最低賃金の目標とすることで、格差是正と生活水準の向上を目指している。
- 早期の発効:賃金の引き上げ効果を早期に実感できるよう、毎年10月1日を中心とした速やかな発効を求めている。
4-2.企業側の主張…「中小企業の経営を守りながら」
一方、企業側も賃上げの必要性は認識していますが、特に中小企業への影響を懸念しています。
- 中小企業への配慮:最低賃金の引き上げには賛成する一方、中小企業が人件費増に耐えられるよう、価格転嫁や生産性向上の支援が必要だと主張しています。
- 地域の実情に合わせた設定:大都市圏と地方では経済状況が異なるため、全国一律ではなく、地域ごとの実情に合わせた金額と発効日を設定してほしいと訴えています。
また、労働者側と企業側、双方にとって重要な共通の課題も存在します。それは「中小企業が賃上げを続けられる環境づくり」と「支援策の活用」です。
最低賃金が上がっても、企業が経営を圧迫されてしまっては元も子もありません。
最低賃金の引き上げが中小企業の経営を圧迫しないよう、持続可能な賃上げができる環境を整えながら、賃上げに踏み切った企業への「助成金」や「税制優遇」、親企業と下請け企業が公正な価格で取引できるような「公正取引の強化」など、賃上げをしやすい土壌を作ることが、働き手の生活向上と企業の安定的な成長の両立につながる鍵となります。
5.まとめ
2025年の最低賃金改定は、物価高・賃上げ機運・企業収益の改善といった複数の要因が重なった歴史的な引き上げです。一方で、中小企業の対応や地域格差の是正など課題も残ります。
政府・企業・労働者が連携し、持続可能な賃上げ環境を整備できるかが、今後の焦点となるでしょう。
※今回の目安はあくまで参考値であり、各地方最低賃金審議会が地域事情を踏まえて最終決定します。
あわせて読みたい
以下にお電話いただくか、お問い合わせフォームからご連絡ください。
電話番号 042-430-4004 受付時間 平日9:00~18:00
お問い合わせフォームはこちら

ATLIFEでは、施設見学や体験入居を随時受付しています。
必要に応じて、障害福祉サービス受給者証の取得までサポートさせていただきます。
担当者がご対応させていただきます。
わたしたちと一緒にATLIFEで働くスタッフも募集しています!
以下にお電話いただくか、お問い合わせフォームからご連絡ください。
電話番号 042-430-4004 受付時間 平日9:00~18:00
お問い合わせフォームはこちら
詳細は以下をご覧ください。
2025年8月14日
Writer yamane
Prev |
一覧へ戻る | Next |