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介護・障害福祉の「人材不足」解決の鍵は?2040年に向けた国の本気策を解説
2025/12/05情報発信
2040年に向けた福祉業界の危機、 国はどんな対策を考えている?---
皆さまの事業所でも、「人手不足」は深刻な悩みではないでしょうか。
「求人を出しても応募が来ない」「夜勤や早朝のシフトが埋まらない」「サビ管(サービス管理責任者)の育成が追いつかない」「経験豊富なスタッフが辞めてしまう」…現場の最前線で働く方々の悩みは尽きません。
実は、この問題は、私たち障害福祉業界だけのものではありません。
国全体として、2040年に向けて高齢者人口がピークを迎え、現役世代(働き手)が急激に減少するという大きな社会構造の変化に直面しています。
このままでは、皆さまが提供されている大切な福祉サービスを維持できなくなるかもしれない、という危機感が高まっています。
では、国は私たち福祉業界の未来を守るために、どのような対策を打ち出しているのでしょうか?
この記事では、社会保障審議会という国の重要な会議で議論されている内容の中から、特に「人材確保」に焦点を当て、障害福祉サービスに携わる皆さまに「これは知っておくべき!」という国の本気策を、わかりやすく解説します。
介護分野での議論が多いですが、その方向性は必ず私たちの障害福祉にも影響してきます。
一緒に未来の支援体制を築くヒントを見つけていきましょう。
目次
1.地域差を乗り越える!「人材確保プラットフォーム」って何?

「うちの地域は特に人が集まらない…」と感じていませんか?
人材不足の深刻さは、地域によって大きな差があります。
都市部でも地方でも人手は足りていませんが、その原因や対策は地域によって異なるはずです。
そこで国が新たに、地域の課題を解決するための仕組みとして「人材確保プラットフォーム」を制度化する方向で議論を進めています。
これは、単なる情報交換の場ではなく、地域の関係者全員で協力して人材不足を解消するための「実行部隊」のようなものです。
プラットフォームの活動イメージ
このプラットフォームは、主に以下のような活動を通じて、地域の採用力を高めることを目指します。
- 課題の「見える化」と「共有」:地域の高齢化や人口減少の状況、福祉事業所での具体的な人材不足の状況などをデータで分析・共有します。
- 協力体制の構築:自治体(市町村)、ハローワーク、福祉人材センター、そして私たちのような福祉事業所、さらには学校(養成施設)などが一つのチームになります。
- 実践的な対策の実行:「求職者が集まる合同説明会を開こう」「事業所のイメージアップのための広報活動をしよう」「働きやすい職場にするための経営改善を支援しよう」など、地域の実情に応じた具体的なプロジェクトを実行します。
障害福祉事業所が活用できるメリット
この仕組みは、私たち障害福祉事業所にとって大きなメリットがあります。
- 採用コストの削減につながる可能性:民間の有料紹介サービスに頼るだけでなく、公的機関(ハローワーク、人材センター)の機能が強化され、地域で連携した採用活動が増えれば、高い紹介手数料に悩まされることが減るかもしれません。
- 地域の仲間と協力できる:介護、児童、生活困窮など、分野を超えた福祉業界全体でネットワークを組むことで、人材育成のノウハウを共有したり、事業所間の連携がスムーズになったりする効果も期待できます。
- 地域の声が国に届く:事業所が抱える具体的な悩みを、このプラットフォームを通じて自治体や国へ届けやすくなり、制度改善や財政支援などの要望につながる可能性があります。
このプラットフォームは、地域での福祉サービス提供体制を維持するための「生命線」になり得ます。
皆さまの事業所が積極的に関わり、声を上げていくことが、この新しい仕組みを成功させるための鍵となるでしょう。
2.【キャリアパスに直結】「介護福祉士」の議論が、障害福祉の質を高める理由

「介護福祉士の議論なんて、障害福祉には直接関係ないのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、介護分野で「中核的な人材」をどう確保・育成するかという議論は、私たち障害福祉業界のキャリアパスや専門性のあり方に深く関わってきます。
国が目指しているのは、単にヘルパーさんの数を増やすことではありません。
支援の質を高め、複雑なニーズに対応できる専門性の高い中核的な人材を、しっかりと育てていくことです。
2-1.専門職としての地位向上と「山脈型キャリアモデル」
これまでの福祉業界のキャリアパスは、管理職への昇進を目指す「富士山型」が主流でした。
しかし、国は現在、「山脈型キャリアモデル」という新しい考え方を推進しています。
これは、必ずしも管理職にならなくても、認知症ケア、看取り(ターミナルケア)、特定のスキルなど、現場の専門性を深く極めることで、プロフェッショナルとして評価されるキャリアの道筋を複数つくるというものです。
この方向性は、グループホームのサービス管理責任者や強度行動障害支援者など、専門的な知識と技術が求められる障害福祉の現場にも直結します。
✅私たちのメリット:専門性を高めれば、キャリアが広がり、長く現場で活躍し続けることができます。また、事業所にとっても、質の高いサービスを提供できる中核人材を育成しやすくなります。
2-2.資格取得のハードルをどうするか?
議論の中では、介護福祉士の資格取得に関わる制度についても検討されています。
特に、実務経験を積んで資格取得を目指す方々への配慮として、他の福祉系国家資格(社会福祉士、精神保健福祉士など)を持っている場合、研修の科目の一部を免除するなど、複数の資格を取得しやすい仕組みづくりが話し合われています。
地域共生社会では、高齢者と障害者、子どもなど、複合的な課題を持つ方を支援することが増えます。
一人の専門職が幅広い知識を持つことは、切れ目のない支援に不可欠です。
✅私たちのメリット:この動きが進めば、障害福祉サービスで働く方が、介護福祉士や他の資格を取得しやすくなり、専門知識の幅を広げられるようになります。これは、将来的に、より複雑なニーズを持つ利用者さんに対応できるようになるための重要な一歩です。
3.外国人人材・高齢者…多様な「担い手」を確保するための国の戦略

働き手が減り続ける中で、福祉サービスを維持するためには、これまでの採用戦略の枠を超え、多様な人材に魅力を感じてもらい、現場で活躍してもらうことが不可欠です。
国は、若者や未経験者だけでなく、高齢者や外国人材など、さまざまな背景を持つ人々を確保し、定着させるための具体的な戦略を検討しています 。
3-1.現場の負担を減らし、専門職が注力できるように
人材を定着させるには、まず「働きやすい職場」を作ることが大前提です。
そのために、国はテクノロジーの活用による業務負担の軽減、いわゆる「タスクシフト・シェア」を積極的に推奨しています。
特に注目すべきは、「介護助手(いわゆる周辺業務を担う人材)」の活用です。
- 介護助手とは?:食事の配膳、掃除、シーツ交換、送迎など、専門的な介護スキルが不要な周辺業務を担うスタッフのことです。
✅私たちのメリット:専門職である皆さまが、これらの周辺業務から解放されることで、利用者さん一人ひとりに向き合う時間や、より質の高いケアに集中できるようになります。高齢の方や子育て中の方、未経験の方など、多様な人々を「介護助手」として受け入れることで、人材の裾野が大きく広がる可能性を秘めています。
3-2.地域で支える外国人介護人材の確保・定着
生産年齢人口が減少する日本において、外国人材の力は必要不可欠です。
特定技能などの在留資格を持つ外国人介護人材が増えていますが、小規模なグループホームや事業所では受け入れ体制の整備が難しいという課題があります。
そこで、前述した「人材確保プラットフォーム」を活用し、地域全体で外国人材の確保・定着を支援することが検討されています。
✅具体的な支援の例:地域の団体や学校と連携した日本語教育、日本の文化や生活習慣に関する情報提供、生活環境の整備支援などです。
✅私たちのメリット:小規模法人単独では難しかった海外での人材探しや、受け入れ後の生活サポートを、地域のネットワークを活用して行うことができるようになります。
4.まとめ:人材確保は「待つ」時代から「つくる」時代へ

介護・福祉業界が直面する2040年問題は、人材を「待つ」だけでは解決できない喫緊の課題です。
国が打ち出している施策は、処遇改善や魅力発信といった従来の対策 に加え、「地域共生社会の実現」という大きな目標のもと、多分野と連携しながら地域の課題を実践的に解決していくための新しい仕組みづくりにシフトしていることがわかります 。
ここでご紹介した施策は、私たち障害福祉サービス事業者にとっても、未来の経営に直結する重要なポイントです。
✅「人材確保プラットフォーム」の活用 :地域全体で人材を育て、採用コストを抑える協力体制に参加できます。
✅キャリアパスの明確化 :専門性を高めることが評価され、スタッフの定着率向上につながります。
✅タスクシフト・シェアの推進 :介護助手の導入などを通じて、専門職が本来のケアに集中できる環境を整えられます。
人口減少の波は避けられません。
だからこそ、地域のさまざまな資源を活用し、多分野の専門職と連携し、そして多様な人々を「担い手」として迎え入れる準備が、今、私たちの事業所に求められています。
人材は「探す」だけでなく、「地域で、自らつくる」時代が始まっているのです。
まずは、お住まいの地域でハローワークや福祉人材センターなどがどのような連携や研修を始めているか、情報収集から始めてみましょう。
それが、未来の安定的な事業運営への第一歩となります。
私たちは、ご利用者様の安心できる「第二の我が家」であるグループホームの運営を、この地域で継続していく使命があります。
ATLIFEでは、多分野連携を見据えた専門性の高い支援体制と、スタッフが長く安心して働ける環境づくりに注力しています。
「グループホームの利用について相談したい」「ATLIFEの安定した支援体制について詳しく知りたい」そう思われた方は、ぜひ一度、お気軽に入居相談や採用情報をご覧いただくか、直接お問い合わせください。
私たちは、地域共生社会の担い手として、皆さまと一緒に未来を築いていきたいと考えています。
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2025年12月5日
Writer yamane
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