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障害者総合支援法の施行後3年を目途とした見直しについて
2021/03/22制度について
2021年3月19日(金)開催の「社会保障審議会障害者部会(第106回)」にて、障害者総合支援法の施行後3年を目途とした見直しについて示されました。
障害者グループホーム(共同生活援助)を中心に、主なトピックについてお伝えします。
1.障害者数、事業所数、予算額
障害者の総数は964.7人で、人口の約7.6%に相当します。そのうち身体障害者は436.0万人、知的障害者は109.4万人、精神障害者は419.3万人です。障害者数全体は増加傾向にあり、そのうち在宅・通所の障害者も増加傾向になっています。
障害者グループホーム(共同生活援助)の利用者数は139,725人、事業所数は9,861事業所になります(令和2年11月サービス提供分 国保連データ)。
障害福祉サービスと障害児サービスの利用者数の令和元年11月から令和2年11月の伸び率(年率)は4.7%です。このうち、身体障害者の伸び率は0.3%、知的障害者の伸び率は2.9%、精神障害者の伸び率は7.5% 、障害児の伸び率7.6%になります。
障害福祉サービス等に関する公費負担及び利用者負担の合計額は、平成19年度は0.9兆円、令和3年度(予算額)は3.3兆円で14年間で約3.6倍になっています。また、障害福祉サービス関係予算額は、平成19年度は5,380億円、令和2年度は16,347億円で約3倍に増加しています。
2.障害者グループホームの位置づけ
第6期障害福祉計画(令和3年~5年)の目標値として、令和元年度末時点において福祉施設に入所している障害者(施設入所者)のうち、令和5年度末における地域生活に移行する者を以下に設定しています。
- 令和元年度末時点の施設入所者数の6%以上が地域生活へ移行すること
- 令和5年度末の施設入所者数を、令和元年度末時点の施設入所者数から1.6%以上削減すること
上記の方針もあり、障害者の地域移行を推進し、地域で安心して生活するため、障害者の住いの場である障害者グループホームの整備を促進しています。各自治体が策定した障害福祉計画においては、令和2年度に13.6万人の障害者グループホーム利用者が見込まれています。
障害者グループホームの令和元年度の費用額は約2,422億円であり、障害福祉サービス等全体の総費用額の8.8%を占めています。費用額、利用者数及び事業所数については、毎年度増加しています。
障害者グループホームの利用者数(障害支援区分別)を令和2年4月時点と平成25年4月時点で比較すると、区分1は67.3%減少、区分2は42.2%増加、区分3は58.3%増加、区分4は127.5%増加、区分5は156.8%増加、区分6は174.8%増加となっています。障害者グループホームにおいては、区分4~6の利用者の利用者全体に占める割合が増加しています。
一方、施設入所支援の利用者数(障害支援区分別)を令和2年3月時点と平成25年3月時点で比較すると、 区分1は85.7%減少、区分2は73.7%減少、区分3は60.7%減少、区分4は35.4%減少、区分5は5.8%減少、区分6は34.5%増加となっており、区分6を除いて減少傾向がみられます。施設から地域生活(障害者グループホーム含む)への移行が進んでいるといえます。
3.障害福祉サービスの在り方等に関する主な検討事項
第6期障害福祉計画(令和3年~5年)の検討事項として以下が挙げられています。
3-1.地域における障害者支援について
障害の重度化・障害者の高齢化を踏まえた地域での生活の支援についてどう考えるか。特に、地域での自立生活の実現・継続を支えるサービスの在り方をどう考えるか。
地域での自立生活への移行や継続を支えていくための相談支援の在り方についてどう考えるか。また、地域共生社会の実現に向けた改正社会福祉法による参加支援や地域づくりといった観点も踏まえ、地域生活に必要な暮らしの支援(地域生活支援事業等の在り方)について、どう考えるか。
3-2.障害児支援について
障害児通所支援の在り方についてどう考えるか。特に、昨今の状況変化(女性の就労率の上昇等)や、インクルージョンの観点も踏まえ、放課後等デイサービス・児童発達支援等がそれぞれ担うべき役割・機能をどう考えるか。
いわゆる「過齢児」をめぐる課題についてどう考えるか(円滑な移行に向けた仕組み、支援体制等)。
3-3.障害者の就労支援について
短時間雇用など多様な就労ニーズへの対応や加齢等の影響による一般就労から福祉的就労への移行についてどう考えるか。
雇用と福祉の連携強化についてどう考えるか(雇用・福祉施策の役割分担、それぞれの課題など)。
3-4.その他
介護保険施設等を居住地特例の対象とすることについてどう考えるか。
障害福祉サービス等の制度の持続可能性についてどう考えるか。
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2021年3月22日
Writer 山崎
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